カスタムパーツ工場の下仕事 (上)

みなさんこんにちはKAKEDZUKA DESIGN WORKS・欠塚です。

 

現在HEDGEHOG STUDIOのパーツの基本デザインや設計製造をやらせてもらってます。

 

とは言ってもHEDGEHOG STUDIOでは沢山のメーカーさんのパーツを取り扱いしてますので、どれがHEDGEHOG STUDIO純正パーツなのかわからなくなってしまうでしょうか(笑。

 

でも、そんな事はまったく気にしなくても良い事だと思ってます。

 

お客さんは自分が気に入ったパーツをつけたリールを大事にして頂ければそれで良い訳なので。

 

まあそれは良いとして、今回は自分が普段仕事をしている工場と、製品が出きるまでの工程を紹介してみたいと思います。

 

 

ジュラルミン切削

 

現在KAKEDZUKA DESIGN WORKSではジュラルミンの加工品をカラーアルマイトして納めています。

 

削りに関しては工場内のマシンで削るのですが、その下処理は中々に手間のかかるものです。

 

通常切削加工機械というのは、密閉した加工スペースの中で切削油と呼ばれる専用のオイルを拭きかけながら削っていきます。

 

この切削油によっても製品の仕上がりは変わってくるんですけどね。

 

一般的には水溶性の白っぽい切削油が使われる事が多いようですが、当工場では油性の切削油を採用しています。

 

これはジュラルミンとは非常に相性が良く、製品の仕上がりに差が出ると考えてます。

 

ただし、ジュラルミン以外のものを削る時に相性が良くない場合もあるのですが(笑。

 

切り粉の処理と脱油

 

リールパーツという事を考えた時に製品の軽さは重要なキーワードですが、そのためには元の材料からほとんどを削り取ってしまう事になります。

 

材料の8割り9割りは削りカスという事になるんですよね(笑。

 

という事は、削り取った切り粉は定期的にマシンの中から取り出さないと大変な事になってしまいます。

 

もちろんその処理も人の手で行う訳ですが、この時廃棄する切り粉には高級?な切削油が沢山付着してる訳です。

 

なのでその切り粉から切削油を脱油してやらないとマシンの切削油が無駄になってしまうんですよね。

 

そこには専用の脱油機があって、遠心力によって切り粉に付いた切削油を99.9%以上(カタログスペック上)分離できるという。

 

このような事をマメにやらないと、製品に無駄な傷や堕痕が残る可能性があるんですよ。

 

さて、次回は削り終わった製品の下処理について紹介する予定です。

 

 

Written by 欠塚 実

東京都足立区の町工場で日々ものづくりに励んでます。
リールのカスタムパーツをデザインから設計、サンプル製作、そして時には自分でフィールドテストもします。
NBC房総チャプター(亀山ダム)にも参戦中です!

Blog KAKEDZUKA.com
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