比較インプレ! ダイワ16プレイソと16トライソ違いはどこだ!?
◆2016年ダイワ新作レバーブレーキリール、16トライソと16プレイソの比較検討!
2016年の秋の新作リールとしてダイワから磯釣り用リールのブランドであるトライソとプレイソがリニューアルされました。
入門者用として開発されたトライソと中級者向けに開発されたプレイソというコンセプトの違いはありますが、見た目の形状はほぼ同じように見え。。。
でも、価格を見れば両者には1万円以上の金額差があります。
この差がどこからきていて、この2機種はどう違うのか、検証してみることにしました。
◆実際に触った感触
まずは、実際に手に持ってみました。
見た感じボディやハンドルなどの各パーツががかなり大型に見えるので結構重たいものと思っていたが予想に反して持ちやすかったです。
スペック上で確認してみると・・・
・16プレイソ:270g
・13プレイソ:300g
・16トライソ:280g
・13トライソ:330g
どちらの機種も前モデルより大幅に軽量化されてる!
特に16トライソは従来モデルより約50gも軽くなっている!! 数値だけで見れば最新モデルのリールと同じくらいの自重ではあるが、
歴代のトライソを使われていたユーザーにとっては、もう別のリールを扱っているような感覚になるのではないでしょうか?
この重量差にはメインボディなど各所に使われたZAION素材の影響が強いとのこと。しかも見た目のボディデザインなどはほぼ同じように感じます。
なので、どちらのリールもほぼ同じくらいの重量になっているのではないかと推測します。
では、実際に動かしてみましょう!
ハンドルを回した感じとしてはプレイソのほうが少し軽いかな?と思いましたがそこまで違いはないかなと。
レバーブレーキの動作もレバー自体が同じデザインで素材がZAION(ザイオン)であることから同じような指あたりと操作感。
どちらが特に動作が重いとか感じることもなかった印象で、どちらも使いやすそう。
◆ラインナップから見て
ラインナップは16トライソと16プレイソで4種類あるのですがすべて同じ品番になっています。
品番だけでなく、違うのは自重とベアリング数くらいでそれぞれのギア比や最大ドラグ力などは同じ数値になっています。
ちなみに、16トライソと16プレイソにはギア比5.3のモデルがラインナップされていますが、これは初心者の方用のモデルなのだそうです。
最近磯釣り用リールでもハイギアモデルに人気があるそうなのですが、初心者の方がハイギアを使うと仕掛けを巻き取りすぎるなどのトラブルがあるそうで。。。
そういう、本当にレバーブレーキ搭載リールに慣れていない方にトラブルなく楽しんでもらう為の、オススメの一台だそうです。
という感じで最初は見てみましたが、正直、これだけではよく違いが分からなかったので、もうちょっと各構造などを詳しく見ていこうと思います!
◆リールの機構から考察する
まず、ホームページなど見ながらこの2台のリールの共通点を挙げてみることに。
●共通点
・ATD(オートマチックドラグシステム)
・エアローター&エアベール&ツイストバスターⅡ
・ZAION(ザイオン)ボディ&レバー
・ローター素材はDS4(リール専用ファイバー強化特殊プラスチック)
・ABSⅡ(スプール構造)
・マグシールド(ボディ内部:ローター下)
・デジギアⅡ
どちらのリールも近年のダイワの代表的なテクノロジーであるATDドラグやZAION(ザイオン)素材のパーツ、マグシールドなどを標準装備。
マグシールドに関してはボディ内部のローター下にあるのみでラインローラー部やメインギア両端には普通のベアリングが使われています。
各構造の細かい説明は割愛しますが、どちらのリールも最新技術が詰め込まれていて2016年モデルとして前モデルより大幅にアップグレードされているのは間違いなさそうです。
次にパーツ表を見て共通点を探ってみると。。。
驚いたのはメインギアやピニオンギア、その他細かいビス、ローター本体などメインボディに使われている多くのパーツが共通の金額であったということです。
単純な金額差だけで性能まで測りきれないかもしれませんが、それを踏まえて参考にすれば16トライソと16プレイソには同じパーツが多く使われていることに。
ちなみに、シマノのレバーブレーキリールでは、巻き心地に大きく影響するローターの構造や素材の違いによりその差を感じたのですが、ダイワの2機種に関してはローターの構造や素材までもほぼ同じようで、ローターにより巻き心地の違いはどうやらなさそうです。
想像以上にリールの構造的共通点が多そうな16トライソと16プレイソですが、今度はこの2台の相違点を探してみたいと思います。
●相違点
・スプールの構造
・ハンドルの構造
・ベアリングの個数
・ボディパーツの細かな金額差
・スプールの構造
まず一つ目の違いは自重。16プレイソのスプール自重は約50g、16トライソのスプール自重は約63gと約10g近くの重量差がありました。これは、16プレイソのスプールは大きくブランキング処理がなされていることが大きく影響しているのだと思われますがこの違いは巻き心地にもドラグ性能にも影響がありそうです。
ちなにみに、スプールカラーも異なります。
あと、スプールエッジの処理も16プレイソのほうがライン放出時により摩擦抵抗が少なさそうな表面処理がされているように見ます。
2つ目の違いは16トライソのスプールのテーパーがより急角度に設計されていること。この構造によりライン放出時に自然とブレーキがかかるようになっているのだとか。
これは初心者の方に対して非常に優しい設計となっており、磯釣りになれていない方に多い糸落ちやバックラッシュなどのライントラブルを軽減したいという設計思想があるようです。
このように、16プレイソのスプールは軽量化による性能の底上げ、16トライソのスプールは初心者の方が快適に釣りが出来るように、とそれぞれのリールコンセプトにあったチューンが施されているみたいです。
・ハンドルの構造
ハンドルに関しましてはその構造からまったく異なります。16トライソが固定ネジを緩めてハンドルを折りたたむことが出来る折りたたみ式アルミマシンカットハンドルなのに対し、
16プレイソは磯釣りアングラーに人気のあるワンタッチでハンドルを折りたたむことが可能なワンタッチアルミマシンカットハンドルが搭載されています。
即座にハンドルを折りたためるので便利なハンドルが上位機種の16プレイソに装備されていますが、デメリットとしてハンドル本体の重量増加があげられるかと。
それぞれの重量は16プレイソのハンドルが33.81g、16トライソのハンドルが29.79gと下位機種の16トライソのほうが軽いと言う結果になりました。
・ベアリングの個数
ベアリング数は16プレイソが6個で16トライソが5個。
この違いはハンドルノブの中に16プレイソが2個、16トライソが1個組み込まれており、その違いになります。
なお、ベアリングはヘッジホッグスタジオのベアリングキットを使えば追加が容易ですので、それを行えばベアリングに関する違いはなくなることになります。
ここまでをまとめると、この2機種にはスプールとハンドルに大きな違いがあるみたいです。
◆パーツ表から驚くべき事実が
では、次はメインボディの違いをパーツ表を見ながら考えてみたいと思います。
そしたら、ちょっと驚いたことが判明。。。。
まず、先に違いを指摘したスプールとハンドルですがやはり価格にも違いがありました。
16プレイソのほうが各パーツ代がおおよそ高く、スプールの差額は約4,000円、ハンドルの差額が約7,600円だったんです。この2つだけでかなり金額差があります。
そしてふと気づきました。
そもそも、16プレイソと16トライソの本体販売価格は38,600円と25.700円で、その差は約13.000円ほどなんですね?
ということは、スプールとハンドルの違いだけで、2台のリール本体差額の約90%を締めていると言う。。。。。
これ、ボディ本体に違いはあるのでしょうか?
そこで、今度はボディ内部のパーツに注目して改めてパーツ表を見てみると。。。。
先ほど共通点の所で確認したとおり、諸所で価格は異なっていますが、巻き心地に大きく影響するであろうローターやメインギヤ・ピニオンギアの価格は同じ、メインボディにも大きな価格差はやはりない。。。
となると、本当にこの2台のリールには本体に性能的な大きな違いがないように思えてきました。
まあ、価格では判断出来ない改良が行われている可能性はあるのですが。。。。
そこでさらに突っ込んで、それぞれのボディ重量も測ってみることにしました。
すると、16トライソが187g、16プレイソが184g。
重量で考えてもほとんど違いがないという結果に!
ここまでのメインボディに関して分かったことをまとめてみると、
メインボディの自重もほとんど差がなく、ローターの素材もラインローラー構造も同じ、ピニオンギアもメインギアの金額も同じ、ベアリングの個数も同じ、ボディとレバーブレーキの素材は同じZAION(ザイオン)で、内部のパーツは価格ベースでほぼ共通。。。
なんだか同じボディとしか思えなくなりました。
◆総括
以上、両リールを比べてみましたが、16プレイソと16トライソの大きな違いは
・スプールとハンドルの構造と重量
・カラーデザイン
ということになるでしょうか?
ボディのほうはメーカーホームページの説明やスペック表、パーツ表などから判断して大きな違いがあるように思えません。。
でも、もしこれが本当ならば価格25,000円の16トライソに、価格40,000円近い16プレイソとほぼ同じ性能のボディが搭載されていることになり、どれだけ16トライソ凄いんだよ!ってことになりますが
ここでちょっと思いました。ならばスペック表にある自重の10g差はどこからくるのかと。
まあ、取り外しているスプールとハンドルしかないのですが。。。
そういうわけで測ってみました。
16プレイソ:スプール自重・50.97g、ハンドル自重・33.81g = 84.78g
16トライソ:スプール自重・63.24g、ハンドル自重・29.79g = 93.03g
結果を見ると、やはりここで10gの差があるみたいです。
ここで面白いのが16プレイソのスプールとハンドルが単純に軽量化されるのではなく、スプールは軽くなっているのにハンドル本体の重量が上がっているところです。
最近のフラグシップモデルの傾向ならば両方とも軽量化されているように思っていたのでこれはちょっと意外でした。
16プレイソのハンドルは折りたたみ機構がついているので単純にパーツ数が増えて重量が増しているだけかもしれませんが。
ここで個人的な意見を述べさせてもらいますと、
自分が16プレイソを持った時に感じたのですが、このボディって通常のスピニングリールに比べて後方重心になるよう設計がされているのではないかと。。。
リールを前に倒した時に持ちにくい、と言う意味ではなく、リールを持ち上げる、つまり魚とのファイトでロッドをあげて耐えつづけるという動作がやりやすいよう設計されているのではないかと。
そう考えれば、ハンドルが重たくスプールが軽いのはリールの重心を後方に持っていくのに一役買いますし、スプールは軽くなるのでドラグ性能の向上にもなります。ハンドルは磯釣りアングラーに重宝される折りたたみ式に出来ます。
いいことづくめではないでしょうか?
そして、初心者用に開発された16トライソですが、考えてみるとこのリールは遠投(仕掛けを遠くへ飛ばすこと)が苦手なのではないかと思いました。
初心者用のリールとして開発され、初心者の方に多いライントラブルを軽減するよう、ライン放出時に抵抗がかかるようスプールに設計がされているとのことですが、
これは逆を言えば、遠投しようとしてもラインに抵抗が強くかかり距離が出にくいのではと。
そう考えると、まず、初心者の方に基本性能は中堅くらいあるけど性能よりも使いやすさを優先した16トライソで磯近場のレバーブレーキの基礎やロッドワークなどを学んでもらって、ステップアップ時にスプールやハンドルもボディに見合う性能を持たせた16プレイソを使ってもらって、より難しいライン操作や遠投による釣法などのより深い部分を楽しんでもらう。
というはっきりと分かりやすいコンセプトがあるのかもしれません。
と言うわけで、私のまとめとしましては、
・磯釣りをこれから始める方は16トライソ
・これからもっと磯釣りを楽しみたい方は16プレイソ
という感じです。
◆2016年シマノ・ダイワ最新レバーブレーキ その他のコンテンツ
●比較インプレ! シマノ16BB-X デスピナと16BB-X ラリッサの違いはどこだ!?
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●シマノ・ダイワ最新レバーブレーキ、購入するならどれがオススメ!?
2016年の秋の新作リールとしてダイワから磯釣り用リールのブランドであるトライソとプレイソがリニューアルされました。
入門者用として開発されたトライソと中級者向けに開発されたプレイソというコンセプトの違いはありますが、見た目の形状はほぼ同じように見え。。。
でも、価格を見れば両者には1万円以上の金額差があります。
この差がどこからきていて、この2機種はどう違うのか、検証してみることにしました。
◆実際に触った感触
まずは、実際に手に持ってみました。
見た感じボディやハンドルなどの各パーツががかなり大型に見えるので結構重たいものと思っていたが予想に反して持ちやすかったです。
スペック上で確認してみると・・・
・16プレイソ:270g
・13プレイソ:300g
・16トライソ:280g
・13トライソ:330g
どちらの機種も前モデルより大幅に軽量化されてる!
特に16トライソは従来モデルより約50gも軽くなっている!! 数値だけで見れば最新モデルのリールと同じくらいの自重ではあるが、
歴代のトライソを使われていたユーザーにとっては、もう別のリールを扱っているような感覚になるのではないでしょうか?
この重量差にはメインボディなど各所に使われたZAION素材の影響が強いとのこと。しかも見た目のボディデザインなどはほぼ同じように感じます。
なので、どちらのリールもほぼ同じくらいの重量になっているのではないかと推測します。
では、実際に動かしてみましょう!
ハンドルを回した感じとしてはプレイソのほうが少し軽いかな?と思いましたがそこまで違いはないかなと。
レバーブレーキの動作もレバー自体が同じデザインで素材がZAION(ザイオン)であることから同じような指あたりと操作感。
どちらが特に動作が重いとか感じることもなかった印象で、どちらも使いやすそう。
◆ラインナップから見て
16 プレイソ | ||||||||||
品番 | ギア比 | 最大ブレーキ力(kg) | 最大ドラグ力(kg) | 自重(g) | スプール寸法(径mm/ストロークmm) | ナイロン糸巻量(号-m) | 最大巻上長 (cm/ハンドル1回転) |
ハンドル長 (mm) |
ベアリング数 (ボール) |
本体価格(円) |
2000H-LBD | 6,2 | 6,0 | 270 | 2-150 3-100 |
91 | 50 | 6 | 39,600 | ||
2500LBD | 5,3 | 6,0 | 270 | 3-150 4-100 |
79 | 50 | 6 | 39,600 | ||
2500H-LBD | 6,2 | 6,0 | 270 | 3-150 4-100 |
91 | 50 | 6 | 39,600 | ||
3000H-LBD | 6,2 | 6,0 | 270 | 4-150 5-120 |
91 | 50 | 6 | 39,600 |
16 トライソ | ||||||||||
品番 | ギア比 | 最大ブレーキ力(kg) | 最大ドラグ力(kg) | 自重(g) | スプール寸法(径mm/ストロークmm) | ナイロン糸巻量(号-m) | 最大巻上長 (cm/ハンドル1回転) |
ハンドル長 (mm) |
ベアリング数 (ボール) |
本体価格(円) |
2000H-LBD | 6,2 | 6,0 | 280 | 2-150 3-100 |
91 | 50 | 5 | 25,700 | ||
2500LBD | 5,3 | 6,0 | 280 | 3-150 4-100 |
79 | 50 | 5 | 25,700 | ||
2500H-LBD | 6,2 | 6,0 | 280 | 3-150 4-100 |
91 | 50 | 5 | 25,700 | ||
3000H-LBD | 6,2 | 6,0 | 275 | 4-150 5-120 |
91 | 50 | 5 | 25,700 |
ラインナップは16トライソと16プレイソで4種類あるのですがすべて同じ品番になっています。
品番だけでなく、違うのは自重とベアリング数くらいでそれぞれのギア比や最大ドラグ力などは同じ数値になっています。
ちなみに、16トライソと16プレイソにはギア比5.3のモデルがラインナップされていますが、これは初心者の方用のモデルなのだそうです。
最近磯釣り用リールでもハイギアモデルに人気があるそうなのですが、初心者の方がハイギアを使うと仕掛けを巻き取りすぎるなどのトラブルがあるそうで。。。
そういう、本当にレバーブレーキ搭載リールに慣れていない方にトラブルなく楽しんでもらう為の、オススメの一台だそうです。
という感じで最初は見てみましたが、正直、これだけではよく違いが分からなかったので、もうちょっと各構造などを詳しく見ていこうと思います!
◆リールの機構から考察する
まず、ホームページなど見ながらこの2台のリールの共通点を挙げてみることに。
●共通点
・ATD(オートマチックドラグシステム)
・エアローター&エアベール&ツイストバスターⅡ
・ZAION(ザイオン)ボディ&レバー
・ローター素材はDS4(リール専用ファイバー強化特殊プラスチック)
・ABSⅡ(スプール構造)
・マグシールド(ボディ内部:ローター下)
・デジギアⅡ
どちらのリールも近年のダイワの代表的なテクノロジーであるATDドラグやZAION(ザイオン)素材のパーツ、マグシールドなどを標準装備。
マグシールドに関してはボディ内部のローター下にあるのみでラインローラー部やメインギア両端には普通のベアリングが使われています。
各構造の細かい説明は割愛しますが、どちらのリールも最新技術が詰め込まれていて2016年モデルとして前モデルより大幅にアップグレードされているのは間違いなさそうです。
次にパーツ表を見て共通点を探ってみると。。。
16プレイソ | 16トライソ | |
ピニオン+ドライブギア | 3,800 | 3,800 |
マグシールドプレート | 1,200 | 1,200 |
ローター | 2,400 | 2,400 |
メインシャフト | 900 | 900 |
オシレーティングギア | 1,000 | 1,000 |
驚いたのはメインギアやピニオンギア、その他細かいビス、ローター本体などメインボディに使われている多くのパーツが共通の金額であったということです。
単純な金額差だけで性能まで測りきれないかもしれませんが、それを踏まえて参考にすれば16トライソと16プレイソには同じパーツが多く使われていることに。
ちなみに、シマノのレバーブレーキリールでは、巻き心地に大きく影響するローターの構造や素材の違いによりその差を感じたのですが、ダイワの2機種に関してはローターの構造や素材までもほぼ同じようで、ローターにより巻き心地の違いはどうやらなさそうです。
想像以上にリールの構造的共通点が多そうな16トライソと16プレイソですが、今度はこの2台の相違点を探してみたいと思います。
●相違点
・スプールの構造
・ハンドルの構造
・ベアリングの個数
・ボディパーツの細かな金額差
・スプールの構造
まず一つ目の違いは自重。16プレイソのスプール自重は約50g、16トライソのスプール自重は約63gと約10g近くの重量差がありました。これは、16プレイソのスプールは大きくブランキング処理がなされていることが大きく影響しているのだと思われますがこの違いは巻き心地にもドラグ性能にも影響がありそうです。
ちなにみに、スプールカラーも異なります。
あと、スプールエッジの処理も16プレイソのほうがライン放出時により摩擦抵抗が少なさそうな表面処理がされているように見ます。
2つ目の違いは16トライソのスプールのテーパーがより急角度に設計されていること。この構造によりライン放出時に自然とブレーキがかかるようになっているのだとか。
これは初心者の方に対して非常に優しい設計となっており、磯釣りになれていない方に多い糸落ちやバックラッシュなどのライントラブルを軽減したいという設計思想があるようです。
このように、16プレイソのスプールは軽量化による性能の底上げ、16トライソのスプールは初心者の方が快適に釣りが出来るように、とそれぞれのリールコンセプトにあったチューンが施されているみたいです。
・ハンドルの構造
ハンドルに関しましてはその構造からまったく異なります。16トライソが固定ネジを緩めてハンドルを折りたたむことが出来る折りたたみ式アルミマシンカットハンドルなのに対し、
16プレイソは磯釣りアングラーに人気のあるワンタッチでハンドルを折りたたむことが可能なワンタッチアルミマシンカットハンドルが搭載されています。
即座にハンドルを折りたためるので便利なハンドルが上位機種の16プレイソに装備されていますが、デメリットとしてハンドル本体の重量増加があげられるかと。
それぞれの重量は16プレイソのハンドルが33.81g、16トライソのハンドルが29.79gと下位機種の16トライソのほうが軽いと言う結果になりました。
・ベアリングの個数
ベアリング数は16プレイソが6個で16トライソが5個。
この違いはハンドルノブの中に16プレイソが2個、16トライソが1個組み込まれており、その違いになります。
なお、ベアリングはヘッジホッグスタジオのベアリングキットを使えば追加が容易ですので、それを行えばベアリングに関する違いはなくなることになります。
ここまでをまとめると、この2機種にはスプールとハンドルに大きな違いがあるみたいです。
◆パーツ表から驚くべき事実が
では、次はメインボディの違いをパーツ表を見ながら考えてみたいと思います。
そしたら、ちょっと驚いたことが判明。。。。
16プレイソ | 16トライソ | 金額差 | |
スプール | 12,000 | 8,000 | 4,000 |
ローターナット | 1,200 | 500 | 700 |
ブレーキレバー | 5,200 | 4,800 | 400 |
ボディ | 4,900 | 4,700 | 200 |
ボディカバー | 2,800 | 2,400 | 400 |
ハンドル | 13,000 | 5,400 | 7,600 |
まず、先に違いを指摘したスプールとハンドルですがやはり価格にも違いがありました。
16プレイソのほうが各パーツ代がおおよそ高く、スプールの差額は約4,000円、ハンドルの差額が約7,600円だったんです。この2つだけでかなり金額差があります。
そしてふと気づきました。
そもそも、16プレイソと16トライソの本体販売価格は38,600円と25.700円で、その差は約13.000円ほどなんですね?
ということは、スプールとハンドルの違いだけで、2台のリール本体差額の約90%を締めていると言う。。。。。
これ、ボディ本体に違いはあるのでしょうか?
そこで、今度はボディ内部のパーツに注目して改めてパーツ表を見てみると。。。。
先ほど共通点の所で確認したとおり、諸所で価格は異なっていますが、巻き心地に大きく影響するであろうローターやメインギヤ・ピニオンギアの価格は同じ、メインボディにも大きな価格差はやはりない。。。
となると、本当にこの2台のリールには本体に性能的な大きな違いがないように思えてきました。
まあ、価格では判断出来ない改良が行われている可能性はあるのですが。。。。
そこでさらに突っ込んで、それぞれのボディ重量も測ってみることにしました。
すると、16トライソが187g、16プレイソが184g。
重量で考えてもほとんど違いがないという結果に!
ここまでのメインボディに関して分かったことをまとめてみると、
メインボディの自重もほとんど差がなく、ローターの素材もラインローラー構造も同じ、ピニオンギアもメインギアの金額も同じ、ベアリングの個数も同じ、ボディとレバーブレーキの素材は同じZAION(ザイオン)で、内部のパーツは価格ベースでほぼ共通。。。
なんだか同じボディとしか思えなくなりました。
◆総括
以上、両リールを比べてみましたが、16プレイソと16トライソの大きな違いは
・スプールとハンドルの構造と重量
・カラーデザイン
ということになるでしょうか?
ボディのほうはメーカーホームページの説明やスペック表、パーツ表などから判断して大きな違いがあるように思えません。。
でも、もしこれが本当ならば価格25,000円の16トライソに、価格40,000円近い16プレイソとほぼ同じ性能のボディが搭載されていることになり、どれだけ16トライソ凄いんだよ!ってことになりますが
ここでちょっと思いました。ならばスペック表にある自重の10g差はどこからくるのかと。
まあ、取り外しているスプールとハンドルしかないのですが。。。
そういうわけで測ってみました。
16プレイソ:スプール自重・50.97g、ハンドル自重・33.81g = 84.78g
16トライソ:スプール自重・63.24g、ハンドル自重・29.79g = 93.03g
結果を見ると、やはりここで10gの差があるみたいです。
ここで面白いのが16プレイソのスプールとハンドルが単純に軽量化されるのではなく、スプールは軽くなっているのにハンドル本体の重量が上がっているところです。
最近のフラグシップモデルの傾向ならば両方とも軽量化されているように思っていたのでこれはちょっと意外でした。
16プレイソのハンドルは折りたたみ機構がついているので単純にパーツ数が増えて重量が増しているだけかもしれませんが。
ここで個人的な意見を述べさせてもらいますと、
自分が16プレイソを持った時に感じたのですが、このボディって通常のスピニングリールに比べて後方重心になるよう設計がされているのではないかと。。。
リールを前に倒した時に持ちにくい、と言う意味ではなく、リールを持ち上げる、つまり魚とのファイトでロッドをあげて耐えつづけるという動作がやりやすいよう設計されているのではないかと。
そう考えれば、ハンドルが重たくスプールが軽いのはリールの重心を後方に持っていくのに一役買いますし、スプールは軽くなるのでドラグ性能の向上にもなります。ハンドルは磯釣りアングラーに重宝される折りたたみ式に出来ます。
いいことづくめではないでしょうか?
そして、初心者用に開発された16トライソですが、考えてみるとこのリールは遠投(仕掛けを遠くへ飛ばすこと)が苦手なのではないかと思いました。
初心者用のリールとして開発され、初心者の方に多いライントラブルを軽減するよう、ライン放出時に抵抗がかかるようスプールに設計がされているとのことですが、
これは逆を言えば、遠投しようとしてもラインに抵抗が強くかかり距離が出にくいのではと。
そう考えると、まず、初心者の方に基本性能は中堅くらいあるけど性能よりも使いやすさを優先した16トライソで磯近場のレバーブレーキの基礎やロッドワークなどを学んでもらって、ステップアップ時にスプールやハンドルもボディに見合う性能を持たせた16プレイソを使ってもらって、より難しいライン操作や遠投による釣法などのより深い部分を楽しんでもらう。
というはっきりと分かりやすいコンセプトがあるのかもしれません。
と言うわけで、私のまとめとしましては、
・磯釣りをこれから始める方は16トライソ
・これからもっと磯釣りを楽しみたい方は16プレイソ
という感じです。
◆2016年シマノ・ダイワ最新レバーブレーキ その他のコンテンツ
●比較インプレ! シマノ16BB-X デスピナと16BB-X ラリッサの違いはどこだ!?
●比較インプレ! ダイワ16プレイソと16トライソ違いはどこだ!?
●シマノ・ダイワ最新レバーブレーキ、購入するならどれがオススメ!?