赤メタ用レベルワインドキャップを作る訳

KAKEDZUKA DESIGN WORKS・欠塚です。

HEDGEHOG STUDIOでは意外と地味なパーツも手がけておりまして、その中に往年の名機、SHIMANO92メタニウムXT・通称赤メタというリールのレベルワインドキャップがあります。 

普通にハンドルやベアリングなどはわかりやすいですが、レベルワインドキャップというのはあまり聞いた事がないですよね。 

ハッキリ言ってこのパーツを作っても利益にはなってないと思うのですが、社長の判断で少量作る事になったんですよ。 

まあ、拘りがあるのかもしれませんが、自分は依頼を受ければ作るだけなので、いつものように寸法取りをして、図面を引いて、マシンにプログラムをして。

試作を何個も作り、現物合わせでプロトを作っていく訳ですが、地味に見えて工程は意外と多いんですよ。

でも、出来上がった品物を見て、ちょっと嬉しくなってしまうんですよね。

というのも、この赤メタのノーマルレベルワインドキャップは樹脂製なんです。 

そして、このパーツの意味は単純にドレスアップというだけではなく、パーツそのものが破損して使えなくなってしまった際の代用品も兼ねてるんですよね。

じつはこの赤メタというリールのパーツは、メーカー取り扱いが終わってしまってるらしいのです。 

そこに来てノーマルのパーツが樹脂製という事で、壊れやすい上に、もし壊れてしまったらもうアウトな訳ですよ。 

レベルワインドキャップが無いという事は、そのリールがもう使えないに等しい訳ですよね。 

ハンドルやスプールは代用品がある中で、レベルワインドキャップは今まで代用品が無かったんです。 

この赤メタというリールは今でも愛好者が多く、カスタムする事で(しなくても)まだまだ現役で活躍してくれる名機なんですね。 

なので、そのリールをもっともっと永く使えたらユーザーさんが助かるのでは?という思いで製作に踏み切ったんだと思います。 

まあ何てことのないパーツです。

ただのレベルワインドキャップですからね(笑。 

でもレベルワインドキャップがないという事は、ラインを巻き取る際に均一に巻き取れない訳です。

これではやっぱり使えないですよね。 

今回作ったキャップはジュラルミン製ですから、この先よほどの事が無い限り破損する事は無いでしょう

リール自体は非常に剛性がある頑丈な作りですから、最後のピースであるレベルワインドキャップを交換してもらって、末永く使ってもらえると良いですね。

 

 【HEDGEHOG STUDIO/ヘッジホッグスタジオ】
【シマノ用】レベルワインドキャップ MXT Ver.2
(00メタニウムMg/97メタニウムXT/92メタニウムXT対応)
価格:980円(税抜)

http://www.hedgehog-studio.com/product/1656

 

 

Written by 欠塚 実

東京都足立区の町工場で日々ものづくりに励んでます。
リールのカスタムパーツをデザインから設計、サンプル製作、そして時には自分でフィールドテストもします。
NBC房総チャプター(亀山ダム)にも参戦中です!

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